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2009年12月26日土曜日

Open Knowledge System(7)

 ユースケースシナリオを書き終えたところで、ユースケースシナリオのレビューと予備設計を同時に行えるロバストネス分析に入りたいと思います。
 今の考えとしては、ロバストネス分析によってシステム全体の関連性を確認してから、RDRAの画面帳票モデル、機能モデル、データモデルにバウンダリ、コントロール、エンティティを落とし込んではどうか? と思っています。かなり冗長なイメージですが、実験プロジェクトですので、トライしてみます。また、RDRAの機能モデルとICONIXのコントロール、この違いも(教科書を読んだだけではなく)体験として捉えることができるかもしれません。ということで、作業に入りましょう。

 最初に選んだユースケースは、

 新着のknowledgeを新着リストに表示する

 そしてユースケースシナリオは、
  1. システムは、トップページを表示する時に、現在の日付から7日前までに作成(更新)されたknowledgeを、作成(更新)された順番の新しいものから順番に表示する。
  2. ユーザーは、トップページにアクセスした時に、新着リストを参照する。
  3. ユーザーは、新着リストの項目を選び、該当するknowledgeを参照する。
 ICONIXプロセスの教えによれば、ユースケースシナリオがしっかりしていれば、バウンダリ、コントロール、エンティティの抽出は簡単に行えるはずです。試してみましょう。

 ユースケースシナリオを読みながら、順番にクラスを抽出していきます。
  1. トップページ(バウンダリ)
  2. トップページを表示する(コントロール)
  3. おっと、ここでユースケースシナリオの不備が見つかりました。新しいものから順番に表示するものは何? それは新着リストであることが読み取れません。ですから、 新しいものから順番に新着リストに表示する、とユースケースシナリオを修正します。これで新着リストを表示する(コントロール)を見つけることができました。
  4. トップページを表示する(コントロール)は、具体的に何をするのかよく分かりませんが、新着リストを表示する(コントロール)は、ユースケースシナリオによって明らかになっています。これにより、knowledge(エンティティ)が発見され、新着リストを表示する(コントロール)と結びつきます。
 素晴らしですね。実にシステマティックです。

 ユースケースシナリオの最後に「…該当するknowledgeを参照する」が残っていますが、このシナリオには独立した「knowledgeを参照する」ユースケースが用意されていて、これとprecedesの関係であることがユースケースモデルによって明らかにされています。ですから、最後の参照部分はここでは扱いません。

 下の図は、この作業の一場面をキャプチャーしたものです。


 ご覧のように、ユースケースシナリオとそのオーナーであるユースケース、関係するユースケースを眺めながら、先のようにシナリオを読み進めれば、簡単にロバストネス分析は終了します。また、この作業を通じてユースケースシナリオのレビューを行うことができます。
 また必要により、図のように新旧のユースケースシナリオを並べておくと、ユーザー(要求者)とのコミュニケーションなどに役立つかもしれません。


続く…

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