最近の新型インフルエンザの流行もあり、我が社においてもやっとBCP(事業継続計画)に関する関心が高まってきました。しかし、具体的なITへの投資となると、その対象や深さ(どこまでやるか)の妥当性を、私の上席たちはなかなか判断できないようです。これは、当然ながら私の責務において説明し、理解の上で適切な判断を下して頂く必要がありますが、この理解のスピードを上げてもらうために、何らかのモデルやフレームワークが必要だと感じているのです。特に重要なことは、ITソリューションは連鎖により投資効率が向上する点で、ここを理解できれば、直接的投資対効果以上の付加価値があることを認識でき、IT投資への理解と決断が早まるはずです。
例えば、我が社に導入しているシンクライアントシステムについて考えてみると、このシステムの導入により、調達コストや管理工数の削減、セキュリティの向上といった直接的投資対効果が享受されているのですが、このシステムの価値はそれだけではありません。その価値とは、実際にプライバシーマークの認証取得において工数を削減する効果をもたらしましたし、テレワークが可能なシステムに拡張することもできます。テレワークに対応できれば、BCPやワークライフバランスといったテーマにも入りやすくなります。つまり、将来のIT投資につながっていくことによって、中長期的なコストパフォーマンスが高まっていくのです。私は、このようなことをソリューションの連鎖による付加価値の創造と呼んでいます。
ソリューションの連鎖による付加価値を素早く理解できるツール、あるいは妥当性を検証するツールがあれば、先の説明と理解に費やす時間を短縮できると考えているのです。また、そうしたものが実現できれば、IT戦略をどのように舵取りするべきか? 自社のITレベルはどのような連鎖段階(熟成度)にあるのか? ということを知るための道しるべになると考えるのです。
続く…
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