次期基幹システムの開発に関する紆余曲折を語る前に、
私が描いた当初のシステム コンセプトを語りたいと思います。
【データベース層】
まず自論ですが、データには硬度があるので、硬いデータにはRDBで、
軟らかいデータにはXML(Extensible Markup Language)で対応することを原則とする、というもの。
つまり、データの構造と中身が変化することが少ない「硬度なデータ」はRDBで、
変化する「軟度なデータ」に対してはXMLで対応するということです。
しかし、データベースへのアクセスは一元化したいので、
XMLを扱えるRDBMSを採用することによって、
私が考えるRXDB(Relational & XML DB)を実現しようと考えたのです。
【ビジネスロジック層】
次にビジネスロジック層ですが、これにはSOA(Service-Oriented Architecture)により、柔軟性を持ったシステム構造を実現すると共に、
BPM(Business Process Monitor)機能を実装することにより、業務の継続的改善基盤を構築しようと考えました。
いうまでもなく、業務は時間経過とともに変化しますが、システムのロジックは手を施さない限り変化しません。
絶え間ない変化を受け入れるシステム、これがこの階層のコンセプトです。
【プレゼンテーション層】
再び自論ですが、業務にはストック系とフロー系の2種類の業務があるので、
それぞれの特性に合わせたプレゼンテーション層を構築しようというのがこの階層のコンセプトです。
ストック系は、定型的な流れを持たず、さまざまな利用シーンの中で繰り返し行われる業務です。
たとえば、「商品データベースを参照する」というようなユースケースです。
フロー系は、前工程が後工程に影響を与えるという依存関係を持ったプロセスが集まった業務です。
たとえば、「契約情報に基づき商品を仕入れる」というようなユースケースです。
私はこの前提の下、ストック系には既存資産を生かした開発アプローチを、
フロー系には手組みによるアプローチをとろうと考えました。
つまり、ストック系にはExcelによるデータアクセスやSQL ServerのReporting Serviceを活用することにより、
アクセスロジックの構築や帳票開発の手間を省き、
フロー系は手組みによって、より業務にフィットしたものにしようというコンセプトです。
そして、このコンセプトの実現を追い求める中で、
いくつかの苦労を背負い込むことになるのでした…
続く…
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