小説『エクスプロラトリー ビヘイビア』シリーズの第2作として、『エクストリーム センス』というタイトルの小説をおよそ半分ほど書き上げました。この作品の時代設定は今年、西暦2011年の夏が舞台となるのですが、3月11日に起こった東日本大震災によって、舞台設定に疑問を持ち始めました。これほどの大きな出来事を、小説でどのように扱うのか? 何事もなかったかのように進めるのは私の感覚として避けたい。かといって現在進行中の出来事を描写するのは後に矛盾を生む可能性が高い。できる限りリアルに、現実世界と並列するパラレルワールドをストーリーの舞台として表現したい私にとって、これは架空時代考証を設定する上での大きな課題となりました。
最近になって、まったく新しい舞台設定を考えてみました。これは、エクスプロラトリー ビヘイビアとは別の物語の舞台として考えたものです。しかし、設定を深めて行くにつれ、これをエクスプロラトリー ビヘイビアの舞台としてもいいかなぁ… この方がストーリー展開の幅が大きくできるなぁ… と考え始めました。構想中の舞台は、基本的には現実の歴史の延長上にあるそう遠くない未来です。ただし、非常に大きな出来事があって日本という国の姿が変化しています。テクノロジーも今より進んでいます。おそらく、十数年前に現実の歴史から分岐し、現在からさらに十数年進んだパラレルワールド、これが物語の舞台となるでしょう。
さて、どうしましょう? 悩んでいるわけではありません。思索を楽しんでいます。ただひとついえることは、次回作エクストリーム センスの完成がさらに延びそうだということです。
0 件のコメント:
コメントを投稿